2007年の台湾映画のリメイクだそうです。ラブストーリーに興味がなくて恥ずかしながら存じ上げませんでした。
今回は、最近気になっている古川琴音さん目当てです。
京本大我さんがカッコよかったですね〜やはり。

目次
ピアノ留学から帰国して伝統ある音楽大学に編入した湊人は、過去のトラウマのせいで思うようにピアノが弾けなくなってしまっていた。そんなある日、湊人は、取り壊しが迫った旧講義棟の演奏室で、神秘的なピアノを奏でる雪乃と出会う。美しい旋律に強くひかれた湊人は曲名を尋ねるが、雪乃は秘密だという。2人は自然とひかれ合い、湊人は雪乃の明るく純粋なピアノの演奏に触れるうちに、再び音楽と向き合うことができるようになっていく。かけがえのない日々を過ごす2人だったが、ある日突然、雪乃は湊人の前から姿を消してしまう。
2024年製作/114分/G/日本
『映画.com』より引用
配給:ギャガ
劇場公開日:2024年6月28日
雪乃が秘密をかかえているという設定から、早々になんとなく予想がつく展開ですが、わかっていても最後まで楽しめました。
勘のいい方は尾美としのりさんが出た時点で、時をかける少女…タイムリープ! と連想できたようですが、私は鈍いので普通の尾美としのりにしか見えませんでした。
普通の尾美としのりって失礼な言い方で申し訳ないですが。
自転車の二人乗りや海辺でのデート、ひかりちゃんの「わたじゃダメ?」など、典型的なシーンが見受けられましたが、主役が変わればそれも必要なんだろうなぁと思いながら味わいました。
デート…今気づいたのですが、雪乃が湊人にしか見えていないということは、一人でダンスした時のように、湊人は一人でデートしていたわけですね。
ひとりごとを言いながらクレーンゲームをしたり、海ではしゃいだりしていたということ!? はたから見るとこれは怖いですね。
しかし、二人乗りは一人にしか見えないから違反にならないといういいわけが成立しますね。ちょっと気になっていたのですが、妙に納得しました。
それにしても、湊人の幼なじみ、ひかりちゃんがあまりにも不憫ではないでしょうか。
冒頭からいきなり状況説明役で、長年の恋も実らず、なんだか都合よく使われていたように思います。
可愛いしいい子なのに、結構うとましそうにされていて、湊人の方も好きだったら、とっくに付き合っていると思うけれど、あきらめきれずにつきまとっているのが悲しくて、印象に残りました。
こういう役も物語には必要なのでしょうが、もう少し報われて別の道で幸せになるような設定にしてあげても良かったように思います。
あと、雪乃の母親が最初なぜあんなにキレていたのか、また急に態度を和らげたのかが、ちょっとわかりにくかったかな。
21年前に亡くなった娘のことを話す若者が現れたら、キレるよりも話をまず聞くと思うのですが…ちょっと不思議でした。
本筋とはあまり関係がない部分なので、気にしなくていいことかもしれません。
謎の多い人物が、終盤になって日記や手帳で心情を読み上げるという展開は、分かっていても泣けるのですが、これもそうでした。
他にも、謎女性が突然消える設定、スマホも持たないで「運命ならまた会える」と話すところ、妙に軽い悪友二人組など、『アナログ』と少し似ているかもしれません。
(ニノと波留さんの現実的な大人のラブストーリーで、結末は全く違います)
雪乃役の古川琴音さんは、やはり上手だったなと思いました。
恋愛ものより、どちらかというとヒューマンドラマが合っているような気がするので、今後も注目して、活躍に期待します。
ラブストーリーも案外いいものですね。
今作を見て、リメイク元の『言えない秘密』、見直しで『時をかける少女』、二作品を鑑賞したくなりました。