【Netflix】『地面師たち』(2024)ドラマ感想文・ハリソン被害者ベスト5

映画の感想ブログなのですが、ひじょうに面白かったので特別にネットフリックスのドラマも。

最初から引き込まれて、一気に各50分×7話を一気に見ました。

続きを見ずにはいられない作りが上手すぎる〜途中でやめられませんでした。

あらすじ

実在の事件に着想を得て、不動産売買を餌に巨額の金を騙し取る詐欺師集団・地面師たちを描いた新庄耕によるクライムノベル「地面師たち」を、映像ディレクターの大根仁が映像化。綾野剛と豊川悦司が主演した。

感想(ネタバレ含む)

金(土地)・暴力・殺人・薬物・セックスと、かなり過激なノワール作品です。キャストも豊川悦司、綾野剛、北村一輝、小池栄子、ピエール瀧、リリー・フランキー、山本耕史、染谷将太…クセ強めのそうそうたる顔ぶれです。

テレビでは放送できない自由度のある内容、しかし映画にするにはボリュームがある、そんな作品がNetflixで披露されるようになって久しいですが、こんなにキャストを揃えるようになったのかと驚きます。

リーダーであるハリソン山中(豊川悦司)と交渉役の辻本拓海(綾野剛)は、ただ金欲のために地面師をやっているわけではないところが、面白いのです。

辻本には復讐のための人探しという、真っ当な?目的がありましたが、問題はハリソン山中。

彼は殺人に快楽を感じている危険な男であり、用の済んだ者は容赦なく始末するだけでなく、殺害を動画に残すという異常性があり、サイコパス味がなかなか良いです。

中には「この人殺さなくても…」という人も多くて、気の毒になってしまいます。そこで、突然ですが…

独断で選ぶ、ハリソン被害者ベスト5

1位 クレイジーラブNo.1ホスト、楓くん(吉村界人)

人格的にはやや問題があるものの、土地には関係ないただのホスト。川井菜摘から気に入られただけなのに、事件に巻き込まれ、ナンバーワンホストから転落、裏切りの竹下から殺害される。それがなくても消されていた可能性はありそうなところがちょっと可哀想。

2位 図面師、竹下(北村一輝)

シャブ中になったのも哀れだが、とにかくハリソンからの殺され方が酷かった。メッタメタに踏みつけられて死亡。余計なことをしたために、と思ったが、消されるか薬物で死亡していた可能性は高い。

3位 警視庁捜査二課警部、辰(リリー・フランキー)

最後まで残ってハリソンと対決する役かと思いきや、まさかの途中退場。家族をかばって自殺させられるという悲しい最期。この展開が信じられず、本当に?夢では?とその後もずっと疑っていた。

4位 竹下の使いパシリ、オロチ(アントニー)

頭が悪いという設定の割には危ない仕事も大胆にやってのけ、なかなか使える男であったが、結局頭が悪いということで、憧れの地面師にもなれず、あっさり撃たれて死ぬ。ハリソンからなぶり殺される価値すらなかったところが、悲しみを誘う。

5位 地上げ屋、林(マキタスポーツ)

マキタスポーツの演技がなぜか好きなため5位。アビルHDを仲介しただけなのに、知りすぎた男として消される。死に際の演技が良かった(笑)

・次点は冒頭なりすまし役の佐々木のおじいさん、殺すことはなかったと思う。

・麗子(小池栄子)と後藤(ピエール瀧)はハリソンのヤバさをわかっていたはずだが、警戒心がなさすぎではなかっただろうか?

・青柳(山本耕史)は強引に契約を進めたのと、調子に乗りがちだったので、同情の余地なし。

そんな感じで、とても楽しめました。音楽(石野卓球)が不穏さとどことなく懐かしさもあり、すごく好きです…今もサウンドトラックを聞いています。

ハリソンも拓海も生きているので、続編があるといいな〜。