『羊たちの沈黙』は2、3回見たのに『ハンニバル』は見ていなかったということで、鑑賞しました。
クラリスがジョディ・フォスターじゃないんだ…ということで興味が持てなかったのですが、あまり期待していなかっただけに、すごく面白かったです。
↑こわいよ〜!!
目次
全米を震撼させたバッファロー・ビル事件から10年。レクター博士のヒントで犯人を逮捕したクラリスは、FBIのベテラン捜査官となっていた。しかし、麻薬密売人イベルダの逮捕の際、激しい銃撃戦の末に彼女を射殺したクラリスは、マスコミの非難を浴びFBI内部でも厳しい追求を受ける。一方、レクター博士はイタリアに渡り、“フェル”博士としてフィレンツェの名家の蔵書を司る職に就いていた。
2001年製作/131分/R15+/アメリカ
原題:Hannibal
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2001年4月7日『映画.com』より引用
何と言ってもアンソニー・ホプキンスの知的で抑制の効いた猟奇殺人犯ぶりが素晴らしいです。
ただちょっと理解しにくいのが、クラリスへの執着のあたり。
前作でジョディ・フォスターが演じていた時には、クラリスに歪んだ愛情を向ける必然性をビシバシ感じたのですが、今回なんとなく解せないというか「そんなにクラリスが良いか?」と感じました。
これはジュリアン・ムーアのせいなのか…悪くはないのだけど、ジョディ・フォスターで見たかったなぁと正直思ってしまいます。
または、原作と違ってくるのかもしれませんが、クラリスとは別のFBI女性捜査官、としても良かったのではないでしょうか。
なんだかカリスマ性がジュリアン・ムーアにないんですよね。
まぁとにかく、捕まるリスクをおかしてまでも、クラリスに粘着するレクター博士が、ある意味可愛らしくも見えました。
相手の行動から心理を読み、あらゆる事象をヒントにして分析。ファンというか、推しの心境ですね。
また、前作で出し惜しみされていたレクター博士の残虐さが、今作ではたっぷり見られて、かなり面白かったです。
大体、ちょっと嫌な奴がひどい目に遭うというのがセオリーですが、それにしても内蔵を出されたり脳みそを食べさせられたり…悲惨過ぎて逆に面白くなってきます。
リドリー・スコットの映画って、私の考える方向に行かないことが多く、意外性を感じることが多いです。多分あまり性格が合わないのだろうと思います(笑)
あの『羊たちの沈黙』の後というプレッシャーの中で、これだけの作品を作ったのは素晴らしいことですね。
前作はオスカーで作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞を取っていますが、今作は内容のせいなのか無冠でちょっと寂しいです。
リドリー・スコットは『グラディエーター』で前年度の作品賞を取っているし、アンソニー・ホプキンスも一作目で取っているし、もういいよねって感じだったのかもしれません。
それにしても、この後レクター博士はどうなったのでしょうか。
『レッド・ドラゴン』は前日譚のようだし『ハンニバル・ライジング』はさらに前の出来事なので、逃げ切ったのか…テレビドラマのシリーズも製作されているので、暇な時にボチボチ見進めようと思います。
別の作品ではキャストがまた変わっているのでしょうね、ついていけるかな?