『イマジナリー』映画感想文・そこそこ楽しめたのですが、早くも忘れそうな予感

昨日見たのにタイトルも忘れそうなので、しっかり思い出そうと思います。

ブラムハウスの…ってそんなにウリかな?

あらすじ

夫と継娘2人と暮らす絵本作家ジェシカは恐ろしい悪夢に悩まされており、環境を変えるため、幼い頃に暮らしていた家に引っ越すことに。次女アリスは家の地下室で見つけた古びたテディベアに「チョンシー」と名付けてかわいがるようになるが、次第に家族の周囲で不可解な現象が起こり始める。やがて、そのテディベアに秘められた衝撃の真実が明らかになり……。

2024年製作/104分/G/アメリカ
原題または英題:Imaginary
配給:東宝東和
劇場公開日:2024年11月8日

(『映画.com』より引用)

感想(ネタバレ含む)

見ている間はそれなりに展開を楽しんだはずなのですが、全然記憶に残らないのは、想像のたまものとしての敵だったからでしょうか。

熊のぬいぐるみが悪いなら悪いで、ハッキリさせていればよかったのかもしれませんが、そうでもなく、幼少期のトラウマが実体化した話で、いわば空想の産物でした。

そこに気がつくまでの道のりがちょっと長すぎたのと、急に扉を作って異世界に行くファンタジー展開。

ホラーを期待して見ていると、その辺りに少し違和感がありました。

いかにも最初の被害者になりそうな近所の下心満載の少年、あの子が無事だったのもちょっと違和感がありました。

よそのトイレを汚したのに拭かず、汚れた手を洗いもせずにその家のタオルで拭くとか、本当に失礼すぎます。

絶対殺されるわ…と思ったけど不思議なことに無事でしたね。

さらに、怖めのシーンがあってからの「夢でした」。ジャンプスケアあってからの「娘でした」。

みたいな子どもだまし的な演出は、ちょっといただけないなぁと思いました。

父親が娘ジェシカを救うため自己犠牲で精神を病んでしまった伏線回収とか、母親となったジェシカが義理の娘たちを救うために奮闘するのは、家族ものの好きな私としてはグッときました。

よく考えたらジェシカ由来の悪霊であり、義理の娘二人は巻き込まれてとんだ災難。イケメンミュージシャンのパパはツアーに出かけてノータッチというのも、なんだかな〜と思ったり思わなかったり。

しかし、義理の母子たちが信頼関係を培っていく話としては、まあまあよくできていたのではないかと思います。

クマちゃんがあまり怖くない、子役ちゃんが(可愛くないとは言わないけれど)割と普通、蜘蛛のバケモノも出てきましたが、造形の甘さを感じました。見た目の重要性を感じました。

ブラムハウスは低予算のホラー映画製作会社のようですが、『ミーガン』などよくできていたし、監督の力量の違いでしょうか。

それで結局面白かったのか面白くなかったのか?というと、本当によくわかりません。

腹が立つような作品は年に1、2本ありますが、全然そんなことはないし、ラスト近くのフェイントと、最後の最後「別のホテル行こ!」のバッサリ感はむしろ大好きでした。

エンドロールの後になんやかんやあるのは食傷気味なので、それだけでも後味はずいぶん良かったです。

ミーガンの可愛さ・楽しさに比べたら劣るのは仕方ないとして、優しい目で及第点をあげてもいい作品なのではないかと思いました。

ちょっと考え過ぎ、ひねり過ぎだったのかもしれませんね。