45年前の作品ですが、面白いです。
今後「マッドマックス2」「マッドマックス/サンダードーム」「マッドマックス 怒りのデスロード」とシリーズ化する元になりました。
目次
荒廃した近未来を舞台に、凶悪な暴走族に妻子を奪われた警官の復讐劇を描き、主演のメル・ギブソンとジョージ・ミラー監督の出世作となったオーストラリア製バイオレンスアクション。暴走族による殺人が横行する荒廃した近未来。凶悪犯ナイトライダーは暴走族追跡用のパトカー「インターセプター」を警察から奪って逃走するが、敏腕警官マックス・ロカタンスキーに追い詰められ事故死する。ナイトライダーの友人トーカッター率いる暴走族は、報復のためマックスの同僚グースを殺害。マックスはこの事件をきっかけに引退を決意し、家族と休養の旅に出る。しかし旅先でトーカッターの手下に愛する妻子を奪われ、復讐を果たすべくたった1人で壮絶な闘いに身を投じていく。
1979年製作/オーストラリア
『映画.com』より引用
原題:Mad Max
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:1979年12月15日
今作は、この後に続く狂気に満ちたマッドマックスシリーズの始まりということで、比較的普通に見えます。
現実味のある設定で、マックスは警官。家庭もあり、ヒールも街のチンピラというか暴走族。
ただ、話が進むに従って狂気じみた展開となっていきます。
妻子が襲撃されて息子スプローグが死亡、妻ジェシーはここでは重体(その後死亡と思われる)、そこからのマックスは殺人マシーン化しています。
セリフは少なく、表情もなくなりますが、それだけに強い悲しみと怒りも感じられ、共感が深まります。
トーカッター率いる暴走チームのキャラクターがしっかりしている点も良く、中でも事件のきっかけになるナイトライダーのクレイジーぶりは良かったです。
ナイトライダーの車に彼女が同乗していたのですが、何か、彼の顔色を伺うような表情を一瞬したのが、妙に引っかかっている私。
もしかすると、DVとか受けていたのかもしれない、髪の毛を掴まれていたし、などとよからぬ想像をしました。
ナイトライダーがトーカッターと一番気が合いそうに見えたため、ナイトライダー死亡時に悲しんでいたのも納得です。
トーカッターって割と愛嬌があって可愛く、ラスト近くのマックスを威嚇するカットなど、面白くて大好きです。
この後、巻き込まれ系主人公としてシリーズが進むため、マックス自身の物語である今作は貴重。
妻子を失い、孤高の人となったマックス。普通は続く作品でヒロインのようなものが現れてもおかしくないのですが、4作目までそのような存在は一切出てきませんでした。
何年経っても乗り越えられない喪失感なのでしょうね。
というか、この後は逃げ回らないと逮捕されるということかもしれません。忘れていましたが、たくさん人を死に追いやったのでした。
インターセプターも本部から無断で持ち出していますし、元には戻れないので放浪の道を選んだのでしょうか。
1時間25分という短い時間で、それぞれのキャラを魅力的に描き、カーバトルも凄まじく、しかも低予算というジョージ・ミラーの技量に驚いた作品でした。