韓国で観客動員1200万人とは、国民の1/5以上で、ものすごいヒットです。
それを聞いて期待しすぎたせいか、私にはちょっと微妙でした。
もしかして韓国ホラーが合わないのかもしれないと悩みそう…。
顔に経文を書くならもっとびっちり、耳まで書かないと!!
目次
2人の巫堂(ムーダン=朝鮮半島のシャーマン)と風水師、葬儀師が掘り返した墓に隠された恐ろしい秘密を描き、韓国で観客動員1200万人の大ヒットを記録したサスペンススリラー。
巫堂ファリムと弟子のボンギルは、跡継ぎが代々謎の病気にかかるという奇妙な家族から、高額の報酬と引き換えに依頼を受ける。先祖の墓が原因であることがすぐに判明し、お金の臭いを嗅ぎつけた風水師サンドクと葬儀師ヨングンも合流。4人はお祓いと改葬を同時に行うことにするが、墓を掘り返す儀式を始めた矢先、不可解な出来事が彼らを襲う。2024年製作/134分/PG12/韓国
原題または英題:Exhuma
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
劇場公開日:2024年10月18日(『映画.com』より引用)
2部制と言っても良さそうで、後半は意外な展開。後半に面白さを感じてついていけるかどうかが分かれ目でしょう。
私の場合、前半の、巫堂・弟子・風水師・葬儀師の4人が組んで、墓を掘り返す辺りはどうなるかとウキウキワクワクしながら見たのですが、その後日本を絡めてからの話に引っかかるところが多く、怨霊?鬼武者?が出てきてからは、引き潮のように興味が薄れてしまいました。
墓の下に墓(しかも縦に刺さって)があったというアイディアは面白かったのですがね。
どうして韓国に日本の将軍が埋葬されているのか、結局いつの時代の誰なのか、なんでそれに呪われているのか…。
日本人でなければ細かいことは気にせず「日本の鬼武者の怨霊!」と楽しめるかもしれません。
おそらく製作側に反日感情はないと思います。敵も魅力的に作らなくてはいけませんから、日本の武将をカッコいいと考えてくださったのでしょう。私はただ、適当設定が気になるだけなのです。
しかし、こうして考えていると、あえて戦国武将を特定せずにフンワリさせたことで反日映画ではないことを示していた、のかもしれませんね。
結局、朝鮮出兵の時に韓国の腰にあたる土地へ打たれた杭(伝説として有り)が、縦に埋められた武将の棺であった、ということなのでしょう。
関ヶ原の武将をなぜここへ?
埋めたといっても、関ヶ原の方が後だし、後から杭として打ったの?
朝鮮への侵略が失敗に終わった恨みということ?
うーん…よくわかりません。
それはさておき、韓国の土葬文化や巫堂(ムーダン)の存在を知り、文化的な学びにはなりました。
近くて遠い国とはよく言いますが、儒教を基本としているため、葬儀から埋葬まで日本とは全く違う方法であり、調べてみてとても驚きました。
最近では火葬が一般的ながらも、両親を火葬すると厳罰の時代があったとか、現在の火葬は遺骨も残さず灰にするとか、知らないことがたくさんありました。この映画には関係ありませんが。
また、巫堂…巫女、祈祷師、シャーマンのようなものですが、お祓いの儀式で豚を並べ、血まみれになりながら歌い踊る様子も、日本の祈祷のイメージとは違いかなり激しく、興味深かったです。
主役級の方々が演じていて見ごたえは確かにありましたが、好みの分かれる映画だなとは思いました。
ものは言いよう…笑。