『ラブ・アクチュアリー』映画感想文・一応クリスマス気分にはなりました

非常に評判の良い作品です。未見でしたので劇場鑑賞して参りました。

しかし、残念ながら私にはあまりハマらず〜でした。

数で勝負すると薄くなるのか…

あらすじ

クリスマスを前に浮き足立つロンドン。イギリス首相に就任したばかりのデビッドは、秘書ナタリーに一目ぼれしてしまう。一方、愛する妻を亡くしたダニエルは、妻の連れ子であるサムに近頃元気がないことを心配していた。マークは親友ピーターと結婚したジュリエットにひそかに恋心を抱いている。恋人に裏切られた作家ジェイミーは、言葉の通じないポルトガル人のメイドに惹かれていく。

2003年製作/135分/PG12/イギリス・アメリカ・フランス合作
原題または英題:Love Actually
配給:シンカ
劇場公開日:2024年12月6日

その他の公開日:2004年2月7日(日本初公開)

(『映画.com』より引用)

感想(ネタバレ含む)

群像劇で総勢19人の登場人物が恋愛劇を繰り広げます。

冒頭からあっちのエピソードこっちのエピソード、と忙しく、散らかりまくりで、少々疲れてしまいました。

ほとんどが恋愛の話で、胃もたれするとでもいいましょうか。時間も2時間以上で長く感じました。

多くの登場人物が最後は友人や兄妹、隣人などであったと明らかになります。なんでもかんでもつなげとけっていう雑な印象。

俳優のカップルや、アメリカ人女性を求めて旅立つ気持ち悪い男性や、明らかに要らないエピソードもありました。

何か重要な役割を担っているのかと期待しましたが、不要な下ネタを見せられただけで、残念な気持ちが残りました。

恋愛に対して肯定的過ぎるというか、お花畑感がすごくて、現実味もないし、シンデレラ・ストーリーのような展開をするカップルも今見るとモヤモヤします。

なんかいろんなことが許容できず、誰と誰がくっついてもどうでもいい気になってきたのですが、そんな中でも、単独行動のルーファス(ローワン・アトキンソン)と、友愛?で結ばれたロックシンガーのビリーと付き人ジョーは良かったです。

特にビル・ナイ演じるビリーが最高でした。『生きる〜LIVING』を演じた人とは思えないふざけぶりで、ヤケクソ、不適切発言、下品の極みで最高でした。

最後にマネージャーのジョーに告白?していましたが、友人としてなのか、恋愛としてなのか、どちらかはかりかねたので、あれははっきりさせた方がいいです。男性同士だって全然構わないんだし、変に濁すのが気持ち悪かったです。

20年前はこれでも良かったのかもしれませんが、現代に照らし合わせると少し時代遅れに感じますね。

全体的には、ひとつのカップルを掘り下げることができていないので、その分薄い作り上がりにならざるを得なかったのだと思います。

20年前に見ていれば好きになれた作品かもしれません。というか、その頃ってこんなにライトなものがもてはやされていた時代だったのか、9.11が影響して評価されたのか、ちょっと独特なつくりだなとは感じました。

何か自分の思い出とつながっていたら、いい印象を持ち続けられるのでしょうが、今の時代と私の年齢で見るにはちょっと厳しい作品です。

やはり映画は時代を映す鏡であり、こういう映画は古くなっていくのかなと思いました。