これは終わった瞬間に「どうなん? どうなん?」と人に尋ねたくなる作品。
できれば誰かと観に行くことをおすすめします。
夫は「うーん? 思ったのと違ったなー」という感想(がすべて)でした。もうちょっと何かないの〜?と思いながら、昨日からずっと味のないガムを噛み続けるように考えている私です。コスパ最高!
羊飼いの夫婦の元に羊の子として生まれたのは、見たことのない姿の生物だった…という物語。
ジャンルはホラー、ファンタジー、ネイチャースリラー? などと言われていますが、どれもピタリと言い当ててはいないような、不思議な感覚です。
私は見た直後、寓話のようだと感じましたが、一晩経って気づいたことがあり、実はかなり怖い映画じゃないか?と、思い返してはゾクゾクして楽しんでいます。
「こうしたから報いを受けた」というような教訓めいたものにしたり、キリスト教になぞらえて考える、神話としてとらえる、オチのあるおとぎ話等、枠に当てはめて断定してしまうとこの映画の面白みが固定されてしまいそうです。
不思議なものを見ると、何かしらそこに意味を見つけようとしてしまうのが人間の性ですが、一通り考えをめぐらしてみてから全てを取っ払い、物語をありのままに見ると、何か矛盾や腑に落ちないことが見えてきました。
あの風景、あの表情、あの台詞…あとから「匂わせ&伏線」に気づいて深読みできる解釈が発見できるかもしれません。
台詞が少ないのでかなり観る側に解釈をゆだねられます。これから鑑賞する方は、主人公たちの表情が多くを物語っているので注目することと、どうとらえても正解であり自由であると自信を持って、自分なりの感想を持つととても面白いと思います。
最後に、私が後になって疑問に思ったところを一番下にメモしておきます。情報を入れたくない方は閉じてくださいね!
後から気になることが多く、解釈の答え合わせのためにもう一度見たくなってきました(笑)
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羊人間って「羊と人間」か「羊人間同士」から生まれるのが自然ではないかな?
アダが生まれた時のマリアとイングヴァルの反応は不自然。
アダが生まれてから羊飼いをやめた?!
夫婦が子どもを亡くしたという事実はあるが、その死因や姿、さらには人間であったかさえ明らかではない。
(前)アダのお墓…
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