『ある閉ざされた雪の山荘で』映画感想文・すごく真面目に見たため、いまひとつでした

謎解きはわかりやすく説明されて納得…しかし最後の最後、どう解釈すればいいのか少し戸惑いました。

見る側に委ねられていると考えていいのでしょうか。

ミステリーと言うよりも、演劇に関わる若者たちの物語という印象でした。

予告は面白そうだったのですが、ちょっと微妙かな?

監督・キャスト

監督

飯塚健

キャスト

重岡大毅(久我和幸)

中条あやみ(役を奪われた女優・中西貴子)

岡山天音(こじらせ怪優・田所義雄)

西野七瀬(世間知らずのお嬢様女優・元村由梨江)

堀田真由(勝気なワガママ女優・笠原温子)

戸塚純貴(優しい劇団リーダー・雨宮恭介)

森川葵(圧倒的天才女優・麻倉雅美)

間宮祥太朗(劇団のトップ俳優・本多雄一)

2024年製作／109分／G／日本
配給：ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日：2024年1月12日

あらすじ

劇団に所属する7人の役者のもとに、新作舞台の主演の座を争う最終オーディションへの招待状が届く。オーディションは4日間の合宿で行われ、参加者たちは「大雪で閉ざされた山荘」という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件のシナリオを演じることに。しかし出口のない密室で1人また1人と参加者が消えていき、彼らは互いに疑心暗鬼に陥っていく。

『映画.com』より引用

感想(ネタバレ含む)

もうラストに触れますが、これは仕掛けが3重構造となっています。

嘘1・オーディションの名目だったが、実は雅美の復讐のために集められていた。

嘘2・3人の殺害を依頼された本多だったが、3人には演技を強いて殺さず。

嘘3・雅美には殺したように見せかける。

嘘4(解釈2通り)・全てが演目だったor現実に起こったことを久我が舞台化した。

物語の中に現実味のない部分が見受けられたので、これは全部ひっくるめて「演劇」であったと私は解釈しました。

違和感を覚えたところは…

・自分の意志で田舎に帰ったライバルを、わざわざ連れ戻しに行くだろうか。

・電話で雅美を騙したことから、驚いて事故となるが、結局本人の不注意に過ぎず、とんだ逆恨みである。

・3人を殺そうとまで思うのは、どう考えても行き過ぎ。

・殺人を他者(本多)に頼むのは無茶過ぎる。3人殺したら死刑です。

・久我は役者の設定だが、推理が冴えすぎており、最後にはすつかり探偵となっていてキャラ変更についていけなかった。

・冷蔵庫の中身が少なくて、若者8人×4日は持たないと思う。

・車椅子の雅美が小部屋に隠れて過ごすのは難しい。

・いくら劇団のライバルとはいえ、仲がギスギスし過ぎてはいないか?

・こんなゴタゴタがあったのに、お互いに許し合えるのか?

などなど、気になるところが多く、現実味がないなと思っていたため、全てが劇だと解釈して「ああ良かった、違和感あったもんね…」というのが正直な気持ちでした。

しかし、全てが演劇だとすると、それはそれで一杯食わされたようなモヤモヤもあります。

全部なかったことじゃん…というような。

結果として、あまりワクワクはしませんでした。

誰も死なないし、未然に防いで、お芝居でしたチャンチャンってどうなのか!?

入場者特典のカードの雅美は車椅子ではなく、足が不自由になったのも本当かどうかはわかりません。

なんかもういろいろ…どうでもいいやという気持ちになってしまいました。

すごく真面目に見ていたので、がっかり感があったのかもしれませんね。

でも、近くの席にシネマサロンの竹内さんがいらして、サインをいただき、行ってよかった〜!と思いました。