シリーズの中ではあまり評価の高くない作品。映画.comでは評価2.9とかなり低いです。
何作品かあれば、そのような位置づけのものが出てきても仕方ありません。
目次
核戦争で荒廃した近未来の地球。物々交換で生活が成り立つ地上世界とその原動力となる豚メタンガスを製造する地下から成っている町、バータータウンに、疲れきったマッド・マックス(メル・ギブソン)が辿りついた。その町を見はらす塔のてっぺんで優雅に暮らす地上世界の首長、アウンティ・エンティティ(ティナ・ターナー)は、屈強な守備隊員たちにマックスを急襲させるが、この“オーディション”を、マックスは見事に突破した。エンティティのメガネにかかったマックスは、この町の地下の国を支配する巨人のプラスター(ポール・ラーソン)と、身長1メートルにも満たないマスター(アンゲロ・ロッシト)の二人から成るマスター・プラスターと闘うことをエンティティから命じられる。町の中央に設けられた競技場、サンダードームで、マックスは敵のマスター・プラスターを組みしくが、仮面の下のプラスターの顔がまだあどけない少年であるのを見てとどめをさつのをとどまった。しかしプラスターは首長の部下の石弓に倒れ、マックスは追放された。数日後、気を失ったマックスは、美しい少女に助けられた。彼女に誘われて辿り着いた地は、緑の楽園で、そこは3歳から16歳までの子供だけで成り立っていた。みんなは、いつか、パイロットのキャプテン・ウォーカーが救いに来てくれると信じており、マックスをウォーカーだと思い込んでしまった。ある日、数人の子供たちが外界への憧れを押えきれずにバータータウンへ旅立ってしまい、マックスは残された子供たちと後を追った。今はマックスの味方となったマスターらと組んでエンティティ一派と死闘をくり広げ、バータータウンは火の海と化すのだった。
1985年製作/オーストラリア
『映画.com』より引用
原題:Mad Max Beyond Thunderdome
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1985年6月29日
イマイチと思ったわけは…
・カーバトルがラスト30分しかない
・子どもが大勢出てきてマイルドな雰囲気
・近未来のはずだが、原始的で違和感
・まるでファンタジー作品のよう
・ティナ・ターナーを出してくるところに時代を感じる
・これまでの荒廃した土地から、賑やかでポップな舞台に変わり、抵抗があった
・サンダードームでの戦いがあまりカッコよくないし、タイトルになっている割には場面がここだけ
などです。目線を変えれば、キャラクターの作り込みなど美術の細部に至るまで凝っていて、あまり前作にこだわらなければ楽しい作品とも言えます。
前作が『マッドマックス2』なので、否が応でもあのハードな世界観を期待してしまいますよね。
私は、サンダードームの世界にいまひとつ入り込めないまま終わってしまいました。
お金が使えたのかもしれませんが、実際にファンは派手で華美な方向を求めてはおらず、あの殺伐とした世紀末的な世界を再現して欲しかったのではないでしょうか。
ただ、キャラクター造形はやはり奇抜なもの、不思議なもの、イカれたものが多々あり、楽しかったです。
最も面白みを感じたのは、能面を背中に刺しているアイアンバーですね。
邪魔だろうに(笑)
アイアンバーはその他大勢かと思いきや、終盤まで活躍を見せる意外性が良かったです。
また、今作はティナ・ターナーが出ていることで話題になっていました。
たしか、すごく売れている時期で、アーティスト人気にあやかって起用したように見えます。
最後「あんたも男だね!」と言って去るのが「え…それでいいの!?」という感じで(笑)、私としてはティナ・ターナーの起用が、いかがなものか…と感じました。
今作の位置づけは物語としてはシリーズの中ではイマイチ、しかしキャラクターは面白いものが多くて良かった、という感じです。
この作品があって『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に続く流れなので、1&2と4をつなぐための欠かせない一本であることには変わりありません。
温かい目で見たいと思います。