時代的な思い入れがなく、1から4までを一気に見た私にとっては、今作が一番面白かったです。
これは、映画館で見たかった〜
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荒廃した近未来を舞台に妻子を殺された男マックスの復讐劇を描いた「マッドマックス」(1979)のシリーズ第4作。85年の「マッドマックス サンダードーム」以来30年ぶりの新作となり、監督・脚本は過去3作同様にジョージ・ミラーが担当。過去3作でメル・ギブソンが扮した主人公マックスを、新たに「ダークナイト ライジング」「インセプション」のトム・ハーディが演じた。資源が枯渇し、法も秩序も崩壊した世界。愛する者を奪われ、荒野をさまようマックスは、砂漠を支配する凶悪なイモータン・ジョーの軍団に捕らえられる。そこへジョー配下の女戦士フュリオサらが現れ、マックスはジョーへの反乱を計画する彼らと力をあわせ、自由への逃走を開始する。フュリオサ役でシャーリーズ・セロンが共演。第88回アカデミー賞では作品賞、監督賞ほか10部門でノミネートを受け、編集、美術、衣装デザイン、音響編集、録音、メイクアップ&ヘアスタイリングの合計6部門で受賞を果たし、同年度では受賞数最多作品となった。
2015年製作/120分/R15+/アメリカ
『映画.com』より引用
原題:Mad Max: Fury Road
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2015年6月20日
マックスよりも、フュリオサが印象的な物語であり、また、イモータン・ジョーの妻ワイブズや鉄馬の女たち、ウォーボーイズなどにもそれぞれのストーリーがあって、奥行きのある作品でした。
特に、ウォー・ボーイズにはなんともいえない悲しさを感じました。
イモータン・ジョーに洗脳されて、捨て駒として使われ、元々どこかから連れてこられた上に、病気で長く生きられない人たちなのです。
ウォー・パプスという子どもたちまでいて、イモータン・ジョーの極悪非道さに怒りが湧きます。
ただ、妻が5人でとどまっているのが少し不思議な気も。
好きなだけ妻を持ってもいいなら、もっといても良さそうな…意外と淡白なのか、ワイブズは美女揃いなので、あんな姿だけど好みがうるさいのか(笑)
ウォーボーイであるニュークスが、フュリオサの仲間に加わり、人間らしい感情を取り戻したところで死んでいくのが、とてもドラマティックで泣けました。
ニュークスは良かったなぁ…
彼は圧倒的に語彙がなく「木」もわからない!という無知さや、肩の腫瘍を友人として名前をつけているところなど、哀れさがたまりませんでした。
他にも、イモータン・ジョーを始めとする敵の一味は、相変わらずクレイジーで、舞台装置を積んだ車が特にイカれていて私は大好きです。
士気を高めるためでしょうが、太鼓とギターの演奏をしながら走るバカバカしさが最高です。
油が貴重なのに、直接戦力にならない「にぎやかし」を連れているのが面白いですね。
今作はよく「行って帰るだけの話」と言われます。
フュリオサは目指していた「緑の地」が今はないことを知って、マックスから諭され、砦に戻ることを決意するのですが、来た道を戻るってすごく勇気のいることです。
フュリオサもつらいんだよ…と、『マッドマックス フュリオサ』を見た後では、さらに共感が深まりました。
ヒュー・キース・バーンは、マッドマックスで演じていたトーカッターも良かったですが、イモータン・ジョーも悪役として最高でした。
2020年にお亡くなりになりましたが、風格みたいなものがあり、また可愛らしさも少しあって、どちらもいい悪役でした。
先日フュリオサを見たら、小綺麗なイモータン・ジョーになっていて、変わったんだなぁと思いました。
今作では、端役に思えたキャラクターが意外と重要な位置づけとなっていて、物語に深みがあったと思います。
変わりにマックスは巻き込まれ系のお手伝いという立ち位置になってしまい、あまり主役という感じではありませんでしたが、様々なキャラクターが出ていて、満足度は大きかったです。
時間も2時間ちょうどと長すぎず短すぎずですし、見易くて本当にいい作品だなぁと思いました。
できれば、5作目のフュリオサと今作を映画館で続けて見て見たいところです。
そんなわけで、マッドマックスシリーズ4作品でした。
途中で観るのをやめていた作品がなぜか多かったのですが、3作目以外は相当面白かったです。