55年前の日本での未公開映画です。
チープでくだらんと思われる方もいらっしゃるでしょうが、私には面白かったです!
異常性癖の男と、拉致された女の相容れない対決。

目次
性的異常を抱える男と彼に監禁された女の終わりなき対決を、前衛的かつポップな世界観で描いた1969年製作のイタリア製セックススリラー。
慈善財団の幹部を務めるセイヤーは、その一方で女性に対する征服欲や加虐性を抱えていた。ある日彼はジャーナリストのメアリーを拉致して秘密のアジトに監禁し、肉体的・精神的凌辱の限りを尽くす。窮地に追い込まれたメアリーはおびえながらも果敢な姿勢でセイヤーの心の隙を突き、やがてセイヤーは弱音を吐きはじめる。1969年製作/90分/G/イタリア
『映画.com』より引用
原題:Femina ridens
配給:アンプラグド
劇場公開日:2024年6月7日
予告の段階から非常に気になっていて、絶対見ようと決めていました。
60年代の、雰囲気映画かな…と想像していましたが、意外と起承転結の物語がちゃんとあって、オチもあって、うまくまとまっていたと思います。
1969年作品ということで、何しろ服や美術がとても可愛く、観賞価値があり、見ていて楽しいです。
慈善財団の幹部セイヤーはサディスティックな行為の末に女性を殺害してきたとうそぶいて、拉致したメアリーに凌辱の限りを尽くします。
自分のマネキンと愛し合えとか、水責めとか、足をこすれとか、まぁひどいのですが、ある時からメアリーの逆襲が始まります。
セイヤーの心に入り込み、彼の心をつかんでしまうのです。
何がきっかけだったのか、もう忘れましたが(笑) 長過ぎるメアリーのダンスシーンがあったので、それでしょうか。
ほとんど裸みたいな格好で踊り続けたので、魅了されたのかもしれません。
もう少し高尚ですが『テオレマ』もこの頃の映画で、少しテイストが似ているかな、と思いました。
意図的に魅了し、まんまと思うツボというわけです。
途中からお花畑シーンとなり、一体どうなるのか!?とは思うのですが、メアリーが復讐するであろうことはうすうす分かります。
いつやってくれるのか…いや、もしかすると本当に仲良くなってしまったのかも?
メアリーの演技恐るべし。
最後はきちんとセイヤーを殺してくれました。
実は情が移って…ということにならなかったのはさすがです。
結局彼女は何をしていたのかというと、女性に対して乱暴をはたらき、それで満足を得ている男たちを成敗して回っていたということです。
それにしては、セイヤーを楽しませ過ぎたようにも思えましたが、それも含めてメアリーの快楽だったのかもしれませんね。
変態の上にはさらなる変態がいるということで、昔からみんないろんなことを考えて生きてきたんだなぁとほっこりしました。
考えてみれば、昔の拷問器具とかすごいです…人間って本当に怖いし、頭おかしいですね。
女性の下半身のオブジェはニキ・ド・サンファルのレプリカであり、なんか見たことあるなぁと思ったら、昔展覧会を見たことがあったのでした。
もう40年近く前の話…当時もたいして感銘を受けませんでしたが、今も印象変わらずでした。
セイヤーが足の間から入っていくという演出は、女性性にとり込まれていくという比喩かなと感じました。