【Netflix】『架空OL日記』(2020)映画感想文・辛口になってしまった(^_^;)

小ネタが散りばめられていて、とても面白いのだけど、ちょっと怖いというか、見たくないものを見てしまったような気がしました。

たしか本を読んだ時もそうで、あまり手放しで笑えないモヤモヤ感がありました。

どうしてだろうと考えてみました。

キャストは皆さんナチュラルでとてもいいと思いました

あらすじ

憂鬱な月曜日の朝、銀行員OLの“私”は、眠気に耐えながらもメイクし、家を出る。満員電車に揺られ、職場の最寄り駅で仲良しの同期マキと合流。職場に着くと、後輩のサエや入社8年目の小峰、10年目の酒木も加わり、いつものように更衣室で就業前のおしゃべりに花を咲かせ……。

2020年製作/100分/G/日本
配給:ポニーキャニオン、読売テレビ
劇場公開日:2020年2月28日

感想(ネタバレ含む)

まず良かったところとして、バカリズムさんが妙にOLに馴染んでいて感心しました。

そして個性的ながら仲のいい女子社員同士の会話が楽しいです。

「真実ではなく矛先が必要」というのも、(私は嫌いですが)的を射ていて面白いです。

しかし、見ているうちに思いました。

「この人たち、永久にこうやって暮らしていそう…」

するとなんだか、監獄日記のように見えて、恐ろしくなってきました。

最後にバカリズム演じる「私」が、本体の芸人バカリズムに吸い込まれ、元々存在しなかった人となるのですが、それを見て思ったのは「ズルい…逃げたな…」。

一見楽しそうに見えて、彼女たちはどこへも行かないし、たいして進歩もないし、同じことの繰り返しで愚痴りながら働いて、同じ世界線をぐるぐる回っているだけのようです。

確かに面白いのです、面白いのだけれど、自分がこの箱庭みたいな世界に混ざりたいかというと、絶対嫌だなという気持ちになりました。

物語としては、日常が続いて「一体どう収拾をつけるんだろう」と少し心配な展開の中、小峰様の結婚というありきたりなイベントが山でした。

どの映画でもそうですが、結婚式のシーンほど退屈なものはありません。何の夢もないし、やること全部一緒だし。

キル・ビルみたいに襲撃でも起これば別ですが、結婚しても新たな地獄の始まりということもありますし、必ずしも幸せになるとは限らないですからね…口が悪いのですが、瞬時に「あ、つまんね」と思ってしまいました。

「これが山か…バカリさん逃げたんだね、そりゃこのまま居たくはないよね…芸能人さんなんだし」そしてEND。

もしかして女子会社員を馬鹿にしているのかなと思いましたが、悪意というより潜在的に「こんなもんだろ」と思っているのが表面化したのかもしれません。

愚痴を言いながら辞めずに居続けるって、見ていて楽しいものでもないし「そんなに仲がいいならみんなで辞めて起業すれば?」と思ったり。

そんなわけで、バカリズムにちょっと嫌気がさした作品でした。

映画よりドラマ向きなのかもしれませんね。

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