結構なんでも大丈夫な私にも、かなり刺激強めで「お〜」と思いました。
ソウは1しか見ておらず、わかるかな?と思いながらの鑑賞でしたが、ストーリーはシンプル。
小ネタの有無はさておき、充分に楽しめました。
よくこんなシステム考えるなぁ…
末期がんで余命わずかと診断されたジョン・クレイマーは、患者セラピーで知り合った男から、がんを治せる医者がいるという非認可の医療施設を紹介される。わらにもすがる思いでメキシコへ向かった彼は、そこで実験的な医療処置を受け、無事成功したかに見えた。しかし再検査の結果には全く改善が見られず、自分が詐欺師たちに騙されたことを知る。復讐を決意したジョンは主犯格の男女4人を拉致して狂気の拷問装置に拘束し、次々と究極の選択を迫っていく。
2023年製作/118分/R15+/アメリカ
原題または英題:Saw X
配給:REGENTS
劇場公開日:2024年10月18日(『映画.com』より引用)
なにしろ1しか見ていない私なので、シリーズを通しての評価は全く語れません。
「2はまあまあ面白く、それ以降はいまひとつ…」というのが世の中の平均的な評価のようです。
今作は時系列的には1と2の間に位置する作品であり、1において「最初から死体を装い最前列鑑賞していた末期がんの老人が主人公でした。
1で完璧な殺人鬼と思っていたジグソウが騙されたりしくじったりするので人間味があり、こういうキャラだったのかという意外性がありました。
「生きるということをきちんと見つめよ」という哲学、というか大きなお世話により、ゲーム(拷問)を仕掛けるジグソウ。
仕掛けられた側は、自身の肉体の損壊に一瞬の躊躇も許されないところが清々しいです。
被害者になってしまったら、制限時間までに克服しても、気絶するか出血多量となるか…何にしても助からないのではないかと思ったりもするのですが、大きな恐怖を与える目的は充分に達成されているのでOKなのでしょうか。価値観っていろいろですね。
ジョン・クレイマーの終始淡々とした様子と、叫びすぎかと思えるような被害者との対比も良く、途中で形勢逆転した際には、観客全員が「ジグソウがんばれ!」となっている空気でした。
言語の通じない少年との、かつてあった交流が伏線になっていたのも良かったです。
一作目の不可解で不気味な存在から、割と人間らしいところが垣間見える作品になっていて、今回、ジョン・クレイマーの人物像が補完できましした。
3作目くらいまで登場するのかな? とりあえずそこまでは熱の冷めないうちに急いで見ようかなと思っています。
一点気になったのは、あの女ボスの最後が実に生ぬるかった、というところ。
ジグソウでさえ一応自分の手では人を殺さないのに、あの女ボスはためらいなくやってしまうし、これまで仲間の応援をしていたのも全部芝居だろうし、諸悪の根源なのに、ただのガス室でいいのかい?と思いました。
その辺り、納得できない人も多いのではないのでしょうか。
形勢逆転した時の、ジョン・クレイマーと少年に仕掛けられた血を浴びるシーソー。実はあれが女ボスたちに用意されたものだったのでしょうか。
ジョン・クレイマーたちに使ってしまったから、念の為に準備していたガス室しかなかった、というのなら分かるのですが…。
このように何か所か、ハテナと思うところがありましたが、シリーズを見ていないのであまり強く文句も言えません。
全部を見れば分かるのかもしれませんしね。
8作品、お正月にでも一気見してみようかなと考えています。
ああ楽しかった!