昨日配信で『グラディエーター』を見てからの映画館鑑賞でした。
やはり見ておいた方が楽しめましたね。
マクリヌスが大きい…ネタバレでは!?
目次
将軍アカシウス率いるローマ帝国軍の侵攻により、愛する妻を殺された男ルシアス。すべてを失い、アカシウスへの復讐を胸に誓う彼は、マクリヌスという謎の男と出会う。ルシアスの心のなかで燃え盛る怒りに目をつけたマクリヌスの導きによって、ルシアスはローマへと赴き、マクリヌスが所有する剣闘士となり、力のみが物を言うコロセウムで待ち受ける戦いへと踏み出していく。
2024年製作/148分/R15+/アメリカ
原題または英題:Gladiator II
配給:東和ピクチャーズ
劇場公開日:2024年11月15日
冒頭から、前作のストーリーを絵画風のアニメーションで見せられて、昨日見たばかりなのにテンションが爆上がりでした。
十数年後という設定で、前作の皇帝の孫、少年ルシアスが今回ポール・メスカル演じる主人公なのだろうなとは予測できました。
彼の父親が誰なのか、前作では明言されておらず、私は多分ルッシラとマキシマスの子どもだろうと思っていましたが、やはりそうだとわかりスッキリしました。
しかし、マキシマスには愛する妻との間にルシアスと同い年の男の子がいました。ということはほぼ同時期に別の場所で二人の子どもをもうけたということですね。ふ〜ん…お盛んですね。
ルシアスは皇帝の正当な血筋を引くせいか、野獣のような強さではなく、どことなく品の漂う人物でした。
父親のマキシマスの方が叩き上げっぽいというか、野性味がありました。
ポール・メスカルって最近は『異人たち』『アフター・サン』のように、内面に複雑なものを抱えた男性を演じていて、どことなく憂いがあり、悲しげな瞳が印象的な俳優さんです。
今回、復讐に燃える人物を演じると聞いて、あまりイメージがわかなかったのですが、やっぱりどことなく悲しみをたたえた瞳でした。
怒りに燃えたぎるという感じではなかったのが、物足りなかったのか、それで良かったのか…自分でもよくわかりませんが、怒りで我を忘れるような感じを望んでいた、ような気もします。ルシウスは結構冷静に見えたんですよね。
そして、ローマ軍に妻を殺され、復讐を誓う割には、いつの間にか「ローマのために」となっていたのが、なにきっかけで180度心境が変わったのか、少しわかりにくかったです。
母親と再会した時なのか、コロセウムで妻の敵アカシウスと対峙した時なのか、心境の変化していくさまがもう少し感じられたらよかったかもしれません。動機って大切です。
あと、敵のキャラクターはちょっと弱目だったでしょうか。
ひ弱そうでアホな双子皇帝と奴隷商人…ってマクリヌスが次期皇帝になんかなれるわけがないのに、双子皇帝もルッシラも殺してしまって、小物のくせに極悪過ぎてなんじゃらほいという感じでした。数で勝負!?
やはり前作のコンモドゥス(ホアキン・フェニックス)は敵として品格もあり、素晴らしかったなと見直しました。
マキシマス役のラッセル・クロウも重厚感たっぷりで良かったし、キャストは前作の方が良かった気がします。
そういえば、私の大好きなバリー・キオガンがキャストに予定されていたそうで(多分ゲタ帝)、もし実現していたら、相当危ない皇帝になっていただろうなと、残念な気持ちです。
後から考えれば色々と引っかかるところはありますが、総合的には、映画館のスクリーンで壮大な歴史スペクタクルを堪能できて、非常に満足度は高かったです。
まぁリドリー・スコットは本当に凄い監督さんだと思います。