『AIR』感想文・ナイキもバスケもよく知らないけど

これが意外にも面白かった! 意外と言ったら失礼ですが!

スニーカー好きでも、バスケ好きでもないけれど、1984年の話で音楽も流れると聞いたので見に行きました。

するとビッグ・カントリー、シンディ・ローパー、ブルース・スプリングスティーンの曲ぐらいしかわからなくて、え〜!? でした。

1984年のチャートは全てわかるのに…アメリカの曲ばかりだったからでしょうか。もっとヒットした曲あるじゃないのとすこしモヤモヤ…。

ストーリーとリンクする歌を当てはめていたので、しかたないですね。

そして、マット・デイモン。見事な中年太りでポッチャリ。役作りでこうしたのか自然なのかわかりませんが、思わず若い頃の写真を検索してしまいました。

一体どうしちゃったんでしょう、熊さんみたいで、かわいいけど。

そんなこんなでいろいろありましたが、結論から言うと「面白かった」のです。

ストーリーですが、これはもう、マイケル・ジョーダンとの契約をナイキが獲得し、エア・ジョーダンとして大ヒットさせたという事実があります。

「がんばれ!ベアーズ」のお仕事版のような感じで、弱小(当時)企業が、熱意と創意工夫で一発逆転、マイケル・ジョーダンとの契約にこぎつけるという話です。

どうなるかわかって見るわけで、全世界的にネタバレされています。気を持たせるような展開はなく、息の合ったテンポの良いやりとりを楽しめました。

20分経過ぐらいでマット・デイモンが覚醒して(笑)アイディアを押しまくるのですが、とても小気味よく、少し悪く言えば人たらし、口がうますぎてちょっと怪しくも見えるという、魅力的なキャラクターを演じています。

他にも個性的な仲間たちと時にぶつかり、時にしんみり語り合い、下品すぎるやりとりもあり、マイケル・ジョーダン獲得に向けてみんなで頑張るわけです。

しかし、肝心のマイケル・ジョーダンは、たくみに顔を隠されていて、見えそうで見えない。また、声もほとんど発しないという、空気のような存在です。

あまりに有名な人なので、ヘタに特定の人を出さない方がリアリティがあると踏んだのかもしれませんね。

商品開発と契約交渉の話など、一見地味な題材ですが、マイケル・ジョーダンだから映画になる。

ただの靴、しかしマイケル・ジョーダンが履けば特別な靴になる。

契約料など生々しいお金の話が出てきますが、もはやそんなことはどうでもよくなり、出せるならいくらでも出そうぜ! みたいな、景気のいい気分になってきて、爽快です。

軽く見られて、とても楽しい映画でした。

スニーカー好き、バスケ好き、会社員の方、1984年のアメリカに思い入れのある方、太ってもマット・デイモンは好きという方、いろんな方におすすめの映画です。

一緒に行く人がいれば、もう一回見てもいいな…。

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