【映画】「ブラック・フォン」生きてる人間が一番怖い

スティーブン・キングの息子、ジョー・ヒルの短編より映画化。設定は1978年、子どもの連続失踪事件が起こります。黒い風船を持ったマジシャンを名乗る男に次々と連れ去られる少年たち。

主人公のフィニーは、気が強くタフな妹のグウェンとは違って、暴力行為が多発する校内でも弱い存在です。そんな彼が連れ去られた先で体験したこととは…というお話です。壊れているはずの黒電話がいろいろと大活躍!

監禁されて、フィニーの内側にあった潜在的な強さが発揮され始めます。いつ殺されるか分からない、孤独な地下室の中で彼を支えたものは、死者となった友人たちとの奇妙な友情でした。

生きている間はそれほど深い友情で結ばれてはいなかった彼らですが、皮肉なことに被害者の立場に置かれることによって仲間になったのです。

どうしても恐さに目が行きますが、子ども同士の中でフィニーが成長していく物語に思えました。

また、妹のグウェンがとても強い存在で救いになります。夢で啓示を受ける能力があるためフィニーを助けようと健気に行動し、兄妹愛の物語でもあります。

アルコール依存の暴力を振るう父親だけは、お酒をやめないと多分どうにもならないだろうなと思いますが、後味の悪い結末にはならず、爽やかささえ感じるラストでした。

幽霊だなんだと言っても、やはり現実の人間が一番怖いですね。心理的、霊的恐怖はそれほどでもありません、暴力の度合いが少し高いので、これからご覧になる方はご注意くださいね。

あと、こういう映画によくある「急にバーンとなってびっくり!!」なところは3回ぐらいありました。驚かせるんじゃなくて怖がらせてくれよといつも思います…。

ITをもう一度見直してみようかな。

評価 4.0

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