「プー あくまのくまさん」感想文・言うほど悪くはなかったので、大人の方はぜひ楽しんでください(^^)

世間の評価があまり良くなさそうなので、過度な期待はせずに、観に行きました。

多分ふつうのホラーで、プーさんの設定だけ借りた感じかな? と予想していたのですが、思いの外、スプラッター度が高く、結構やるな〜と驚きました。

PG12は、保護者等の助言・指導があれば12歳以下でも見られるということです。でも私の意見としては絶対良くないと思います。何を基準にしているのか知りませんが、R15+が適当だと感じました。

よく知らないまま「ちょっと悪いプーさん」ぐらいの認識で小さいお子さんを連れて行かないよう、ご注意ください。「相当」悪いプーさんです。

くまのプーさんというよりは…

私が終始、頭に思い浮かべていたのは「北海道三毛別・史上最悪のヒグマ襲撃事件」です。

1915年、死者8名という惨劇で、それについて書かれた「慟哭の谷」を昔読み、本物の熊がいかに怖いかを知ったのですが、どちらというとそれに近いイメージがありました。

熊がキャラクター化したものは、プーさんに限らず可愛いものが多いです。でも本当は怖いんだよね…と常々思っていたため、不思議と今回のプーさんに違和感はありませんでした。

ひとつ疑問だったのは、人を襲う目的として「空腹」と「恨み」の一体どちらが強いのか、イマイチはっきりしていないことです。

一石二鳥としていたのかもしれませんが、10人以上襲って、さすがに食べきれないでしょうし、恨みが暴走したのだろうか…と考えたり。

恨み、という設定は最初からずっと効いているし、食べる目的もあるため、殺人に根拠がしっかりとあり、容赦なしの残酷さ、ためらい一切なしで、潔い感じはしました。

以下ネタバレありとさせていただきます。

つっこみどころはかなりある

鈍いわたしでも後から「あれは何だったのか!?」と気になるところがかなりあり、けっこう散らかして回収せず、といった方針のようです。

・見捨てたプーたちにのこのこ会いに行くクリストファーはおかしくないか?

・画面の右半分しか雨が降っておらず、さすがに雑

・遅刻の彼女が寄った老人の家は何だったのか?(伏線のようで何もなかった)

・行方不明者が出て騒がれている森で、部屋を貸している側も行く側もおかしい

・女性グループのレズビアン設定に意味があったのか?

・遅刻したまま来ない人の心配を一切しない

・プーさん(本物)のいない世界線?

・(被害者のひとり)わざわざ服を剥ぎ取る必要ある?

・女性の「侵入者によるトラウマ」は旅行に行くためだけの設定?

・唐突に現れた長髪男性グループが絡みに行く不自然さ

・いろんな道具はどこから調達?

・なぜ銃があるのか?

・クリストファー、泣き叫んでいるけど、さっき会ったばかりのマリアにそんな思い入れあったの?

いろいろと不思議な部分はありますが、一方で、もうどうでもいいような気もしてきます。それがまた不思議。

それでも、見て楽しんでほしい

私が見た回は、若い男性のグループが多かったようです。少なくとも、鑑賞後の雰囲気として「B級クソ映画だった、金返せプンプン」という感じではありませんでした。

鑑賞前にプーさん本人!?が来場したので、見る目が優しくなったのかもしれませんが。

低予算ですし、クオリティを求めている方はあまりいなかったと思われます。

それを求めるなら『M3GAN/ミーガン』を見ればいいし、これはこれでアリなのです。

ホラーの類をたくさん見てきた、目の肥えた映画ファンは厳しい評価をするかもしれません。ただ、友達同士などで、若い方が見に行くにはピッタリなのではないでしょうか。

映画を見て、感じたことを話し合う楽しさが味わえるはずです。「ピグレットの方が凶悪顔じゃんwww」などと、つっこみどころを笑い合ってほしい映画です。

続編がどうなるのか…怖いもの見たさで、また観るだろうな。

大人の皆さま、ぜひ楽しんでください。

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